頭痛外来|立川市柏町の「おおたか脳神経外科・内科」|脳ドック、MRI・CT検査、玉川上水駅徒歩3分

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頭痛外来

頭痛は大きく分けて2タイプ

頭痛に困ったことがある方は世の中に3割程度いるとされ、頭痛は比較的誰でも経験したことがある症状なのではないでしょうか。なお頭痛は1次性頭痛、2次性頭痛と大きく2つのタイプに分けられます。

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ただそのうちの9割は1次頭痛であり、この場合は画像検査などで異常はなく、頭痛の元となる病気がないものをいいます。

1次性頭痛は主に片頭痛、緊張性頭痛、群発性頭痛の3つのタイプに分けられ、主に頭痛治療薬の使用や生活習慣の改善、頭痛体操など頭痛の治療と予防を行っていきます。
また、くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎、風邪などの病気があった上で頭痛の症状がでている場合を2次性頭痛と言います。この場合は、元となっている病気の治療が必要になります。

一次性頭痛について

主な一次性頭痛は以下に示す3つのタイプがあります。

片頭痛

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頭痛の中で1割弱を占め、女性に多く、遺伝が関係することも多いといわれています。片頭痛の特徴的な症状としては、月に1~数回程度と起きるとされ、1回あたりの症状は数時間持続し、ズキズキと脈打つような痛みが、頭の片側、ないし両側にみられます。また頭痛が起きる前に目の前がキラキラしたり身体がチクチクするといった前兆がある方もいるので、前兆のある片頭痛と呼ばれることもあります。

そのほかにも、光や音、においなどに過敏になったり、吐き気や嘔吐を伴うことや、階段を上るなどの日常動作で症状が悪化することもあり、そのため、仕事や学校生活といった社会生活に支障をきたしてしまうこともある頭痛でもあります。

片頭痛治療の変遷

片頭痛は昔からある症状で、日常生活におけるQOLを低下させてきました。しかし、我慢しながら過ごす方が多く、鎮痛剤も昔からある薬が長年使用されてきました。

そこで、片頭痛に特化した片頭痛治療薬(トリプタン製剤)が登場しました。いくつか種類があり、効果は人によるため、相性を見極めながら使用していきます。しかしながら、飲むタイミングを逸してしまうと効果が得られないことから、使いにくいという欠点もありました。

しかし最近では、片頭痛の機序もいくつかの説が唱えられ、それをもとに新薬が増えました。2021年には痛みの回数と痛みの程度を軽くする抗CGRP製剤(月に1回程度の注射)が発売され、これまで難治性片頭痛の患者様で効果を上げています。

さらに、2022年に入りトリプタンとは違い、飲むタイミングを選ばずに服用できるレイボーという薬も誕生して、片頭痛治療の選択肢が増えました。


片頭痛治療の選択肢

片頭痛の治療に関して言うと、最近は様々な薬が開発されており、選択肢が広がっています。当院においても、患者様の症状を見極めたうえで、適切なお薬を処方いたします。

比較的に軽度の場合は、非ステロイド抗炎症薬などを使用します。このグループのお薬には、痛みを増強させる物質を作られにくくする効果があるため、痛みを和らげることが出来ます。

脈打つような拍動性の頭痛が続いているときは、ヒト化抗CGRPモノクローナル抗体製剤と呼ばれるお薬を使用します。これによって痛みの原因となっている炎症を抑えることが出来ます。なお、最近は、医療機関を受診せずに在宅で自己注射できるケースもあります。まず初めに医療機関を受診し、在宅でも対応可能かどうか担当医が判断したうえで処方いたします。詳しくは当院までお気軽にお問い合わせください。

また、レイボーと呼ばれるお薬を処方することもあります。詳しい作用が既存薬と異なっており、これまでの治療薬では十分な効果が得られなかった症例についても痛みの伝達が抑えられるので、痛みを速やかに消失させる効果が期待されます。


当院での片頭痛治療

頭痛の中には、脳内に腫瘍などがあり生じる器質的な頭痛と、異常はないのに痛む頭痛があります。当院では、まず初めに両者をきちんと鑑別します。そのうえで、脳内に異常がないと分かれば、頭痛ダイアリーを記載いただき、HIT-6と言われる片頭痛の日常における支障度を点数化し、患者様個々に合った治療を提案させていただきます。

また、患者様によっては、予防薬を併用することもあります。頓服は10回以上3か月間服用すると、薬物乱用頭痛といい、薬により頭痛が引き起こされるという悪循環に陥ります。そのため、頓服を飲む回数を減らすため、片頭痛に予防的に働く薬を併用していきます。

片頭痛にお困りの患者様がおられましたらご相談ください。


緊張型頭痛

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緊張性頭痛は頭の両側がぎゅーっと締め付けられるような痛みが特徴です。無理な姿勢が続いたり、長時間のパソコン作業が多い方がなりやすい頭痛で、ストレスや疲れも症状を強くさせるので、午後から夕方にかけては徐々に症状が強くなることが多いです。比較的軽い症状なので、日常生活に支障が少ない場合が多いですが一次性頭痛の患者様のうち4割と多くを占めています。

なお前兆がない片頭痛と混在することが多く、見分けるのが難しいのですが頭痛日誌などの記録を用いることで区別は容易になりますので、正しく治療を行うことが大切です。

群発性頭痛

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群発性頭痛では片目の奥の方に眼をえぐられるような激しい頭痛がおき、それが15分~3時間程度続きます。その頭痛が数週間から数ヶ月の間たびたび繰り返され、眼の充血や涙、鼻水や眼瞼下垂などの症状を伴うことが特徴です。

男性に多く、かなり強い頭痛のため日常生活がままならないですが、発作時間が比較的短いため鎮痛剤は効果がほとんどなく予防が大切といえます。頭痛が繰り返しでる期間を群発期といい、アルコールは頭痛発作をおこしやすいので避けた方がいいでしょう。

薬物乱用性頭痛

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これは一次性頭痛ではなく、二次性頭痛に分類されますが、一次性頭痛と合併することが多い頭痛です。緊張性頭痛と片頭痛の両方をもっている方などで頭痛の頻度が多く、間違った頭痛の治療薬を使用すると1ヵ月に15日以上とさらに頻回の頭痛が引き起こされてしまいます。具体的には毎週2~3日以上、定期的に頭痛の治療薬を使っている方は薬物乱用性頭痛に陥ってしまう可能性が高いといえます。

ほぼ毎日のように頭痛に悩まされており、そのたびに治療薬を使っているという方はまずは薬を止めてみることで薬物乱用性頭痛なのか慢性の一次性頭痛なのか見極めることが必要になります。

二次性頭痛について

二次性頭痛は脳や体の異常から起こるもので、代表的な原因に以下のような疾患があります。

頭痛は一次性頭痛が大半であり、二次性頭痛は全体の1割程度です。しかし、非常に少ないながらも頭痛の中には命が危険にさらされるような病気が隠れていることもあるので頭痛を診る際には注意深い診察が必要となります。

そのため、入院を必要とするような重篤なものか、さらに外科的治療が必要であるものかを判断することがとても大切であり、そのためにはCTやMRIといった画像診断は重要な判断材料です。

くも膜下出血

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脳の血管が破裂し、くも膜下腔((脳を覆っている3層の髄膜のうち、2層目のくも膜と3層目の軟膜の間の空間))に出血が起きる症状で、嘔吐やけいれん、意識消失を伴うこともあります。発症時には、非常に強い痛みがいきなり起きると言われますが、出血の程度によっていろいろ異なってきますので、程度にかかわらず、突然の頭痛を自覚したら、脳神経外科を受診しましょう。

くも膜下出血について 詳しくはこちら »

脳出血

くも膜下出血と症状が似ていますが、脳出血の場合は必ずしも痛みを伴わないのが特徴的です。
意識障害、手足のしびれ、物が二重に見える、吐き気・嘔吐などの神経症状が現れてきます。

脳腫瘍

頭の内部にできた腫瘍が大きくなることで脳の神経を圧迫し、頭痛を引き起こします。脳腫瘍による頭痛は、突然起こることは少なく、数週間から数ヶ月かけてじわじわと痛みが強くなってきます。起床時に痛みが強いのが特徴です。頭全体か頭の一部で圧迫感や鈍い痛みが続き、手足のしびれや麻痺、言語障害、吐き気・嘔吐や手足のけいれんなどが現れることもあります。

髄膜炎

髄膜炎は、髄膜という脳や脊髄を保護するための膜の部分が、感染による炎症を起こして発症します。首筋が硬直したり、後頭部が痛んだりするなどの症状が出現します。意識障害やけいれんを引き起こすこともあります。嘔吐、高熱といった強い頭痛を伴う「細菌性髄膜炎」を発症すると、命にかかわるケースがありますので、要注意です。

二次性頭痛の原因

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二次性頭痛の原因としては、スポーツや転んで頭を強く打った後の硬膜下血腫・硬膜外出血といった頭の中の出血であったり、頚椎の捻挫が頭痛の原因になることがあります。病気が原因になるものとしてはくも膜下出血であったり、脳の腫瘍、感染、ほかにも血管の解離などもあげられます。また、風邪や副鼻腔炎、急性緑内障なども頭の病気ではありませんが二次性頭痛の原因となります。

二次性頭痛が疑われる症状

以下のような頭痛が生じたら、二次性頭痛が疑われますので、早めに脳神経外科を受診してください。

頭痛について
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  • 突然の頭痛
  • 今まで経験したことの無い頭痛
  • 徐々に症状が悪化していく頭痛

普段の頭痛では起こらない頭痛以外の症状
  • 発熱、ものが2重に見える、ろれつが回らない
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  • 神経症状(しびれや麻痺、けいれんなど)を伴う頭痛
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  • 発熱や首のこわばり、吐き気・嘔吐などを伴う頭痛
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頭痛以外の症状
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  • 40歳以降に初めて起こった頭痛
  • がんや免疫不全などの全身の病気がある場合
  • 精神症状を有する患者の頭痛

診断について

頭痛の診断では症状の経過や状況を把握することがとても大切です。診察でおおまかな診断はつきますが、さらに詳しい検査をすることで正確な診断、的確な治療を導くことができます。

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当院では、医療の現場で30年以上、頭に関する診療に携わってきたベテラン脳外科医が診察にあたります。また、当院で診断に使用しているオープンMRIは従来型MRIに比べ閉塞感がなく、騒音も軽減されており閉所恐怖症の方や子ども、高齢者の方でも負担が少なく検査を行うことができます。CTも高精細サブミリ撮影という短時間で精密な画像を撮ることが可能です。

普段から頭痛に悩まされている方は頭痛から解放された日常を望んでおられるでしょうし、今まで頭痛がなく初めて頭痛がでたという方は迅速な診断と治療が必要です。これらでお悩みの方は、脳神経外科専門医である当院長にお気軽にご相談ください。