片頭痛治療薬|立川市柏町の「おおたか脳神経外科・内科」|抗CGRP製剤、玉川上水駅徒歩5分

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片頭痛治療薬について

片頭痛治療の変遷

片頭痛治療の変遷

片頭痛は昔からある症状で、日常生活におけるQOLを低下させてきました。しかし、我慢しながら過ごす方が多く、鎮痛剤も昔からある薬が長年使用されてきました。

そこで、片頭痛に特化した片頭痛治療薬(トリプタン製剤)が登場しました。しかし、飲むタイミングを逸してしまうと効果が得られないことから、使いにくいという欠点もありました。

その後、片頭痛の機序もいくつかの説が唱えられ、2021年には痛みの回数と痛みの程度を軽くする抗CGRP製剤(月に1回程度の注射)が発売されました。

さらに、2022年に入りトリプタンとは違い、飲むタイミングを選ばずに服用できるレイボーという薬も誕生して、片頭痛治療の選択肢が増えました。

抗CGRP製剤について

片頭痛の発作には、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)という物質が関わっています。
CGRPは三叉神経から放出され、血管の拡張や神経の炎症、痛みの伝達に関与するとされています。

抗CGRP製剤は、このCGRPの働き、またはCGRPが結合する受容体の働きを抑えることで、片頭痛発作を起こりにくくしたり、痛みを軽減したりする薬です。
従来の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェン、トリプタン製剤は、起こっている頭痛を鎮める目的で使われることが多いのに対し、抗CGRP製剤は片頭痛の発症に関わる仕組みを標的とする点が特徴の新しい薬です。

治療により、片頭痛の回数を減らす、痛みを軽くする、頭痛で日常生活に支障が出る日を減らす、頓服薬の使用回数を減らすといった効果が期待できます。

注射薬と内服薬

注射薬と内服薬

抗CGRP製剤には、注射薬と内服薬があります。

注射薬は、日本では2020~2023年頃にかけて複数の薬剤が承認・発売され、片頭痛発作の発症抑制を目的に使用されるようになりました。
主な薬剤には、エムガルティ(ガルカネズマブ)、アジョビ(フレマネズマブ)、アイモビーグ(エレヌマブ)などがあり、月1回または一定間隔(アジョビは12週間隔も可)で皮下注射を行います。
毎日薬を飲む必要がない一方、注射部位の痛みや赤み、腫れなどが起こることがあります。

内服薬は、日本では、ナルティーク(リメゲパント)が2025年に、アクイプタ(アトゲパント)が2026年に承認・発売されました。
注射に抵抗がある方でも治療への心理的な負担を軽減し、さらに生活スタイルに合わせた治療を続けやすいことが特徴です。

当院で処方する抗CGRP製剤の内服薬について

当院では、抗CGRP製剤の内服薬、ナルティークとアクイプタの処方に対応しています。
新薬は、発売後1年間は1回に処方できる日数が原則14日分までに制限されます。
ナルティークは2026年11月頃、アクイプタは2027年4月頃に、この処方制限が解除される見込みです。

処方制限が解除されると、1回に処方できるのが最大30日分となり、患者様の通院などの負担も軽減されるようになります。
当院では処方制限が解除された後も、効果や副作用を確認したうえで、医師の判断により適切な処方を行っていきます。

ナルティーク

ナルティークの一般名はリメゲパント硫酸塩水和物です。
CGRP受容体拮抗薬に分類され、片頭痛発作時の頓服薬と、片頭痛発作の発症抑制の予防薬として、両方に使用できる薬です。

発作時に服用することで痛みや随伴症状の軽減が期待でき、予防目的で使用する場合には、片頭痛の回数や生活への影響を減らす効果が期待できます。
OD錠(口腔内崩壊錠)のため、口の中で溶かしての服用となります。
急性期治療では発作時に1回、発症抑制では通常1日おきに服用します。
1日に服用できる量には上限があるため、医師の指示された用法を守ることが大切です。

アクイプタ

アクイプタの一般名はアトゲパント水和物です。 CGRP受容体拮抗薬としてCGRPの働きを抑え、片頭痛発作を起こりにくくする予防薬です。
発作が起きたときに痛みを抑える頓服薬ではありません。

月あたりの片頭痛日数を減らす、頭痛により日常生活へ支障が出る日を減らす、急性期治療薬の使用回数を減らすといった効果が期待できます。
通常、成人では1日1回服用します。
毎日継続して服用する薬のため、自己判断で中止せず、医師の指示に従ってください。

抗CGRP製剤の内服薬の処方にあたって

アクイプタとナルティークはいずれも、医師が診察を行い、片頭痛の診断、頭痛の頻度、日常生活への影響、これまでの治療歴などを確認したうえで、適応があると判断した場合に処方されます。

一般的には、片頭痛発作が月に複数回以上ある方、頭痛により仕事・家事・学業などに支障が出ている方、従来の鎮痛薬やトリプタン製剤だけでは十分に改善しない方、これまでの予防薬で効果が不十分だった方、副作用などで治療継続が難しかった方などが検討の対象となります。

注意事項

アクイプタ、ナルティークともに、薬の成分に対して過敏症の既往がある方は使用できません。
また、重い肝機能障害・腎機能障害がある方、妊娠中・授乳中の方、他の薬を服用中の方は、処方前に必ず医師へお伝えください。

副作用として、吐き気、便秘、腹部不快感、眠気、倦怠感、発疹などがみられることがあります。
強い体調不良、発疹、息苦しさ、顔や唇の腫れなどが現れた場合は、速やかに医療機関へご相談ください。

アクイプタは予防薬のため、発作時の頓服薬としては使用しません。
ナルティークは使用目的により服用のタイミングが異なります。
自己判断で服用量や服用間隔を変更せず、医師の指示に従って使用してください。